発熱や咳嗽の原因となる病原体を短時間で判定する網羅的PCR検査（2024/4/20に入札後11月の発熱外来まで半年かかりましたが）、BIOMERIUX社のFilmArrayの迅速診断のおかげで我々の感染症への対応が日々変化しております。感染病原体と呼吸器・循環器疾患との関わりは、酸素化と血管内の炎症であり血栓や細胞障害から臓器障害への伸展を抑えることが我々の使命となった今、抗ウィルス薬や抗菌剤の必要な患者さんに一刻も早く適切な治療薬を選択する時間との勝負がその後の運命を決定するならば、迅速診断は、検査代は少々高いけれども（保険適用であり）、予後に大きな影響を与える革新的な検査法であることを実感しております。
　11月末までの連続76例では、ライノ・エンテロ21例、インフルエンザA  7例、新型コロナ5例、マイコプラズマ3例、RSV ２例、パラインフルエンザ１例であり、抗ウィルス薬の必要な症例には（AMR指針に従ってhttps://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001169116.pdf）適切な処方を行なっております。